目まぐるしい経済発展を遂げる一方で、平和ボケしている私からすると近年の中国の国家政策には「戦争」じみた脅威さえ感じてしまう今日この頃です。
「戦争」じみた政策とはいいつつ、各国が見習うべき積極的姿勢が多いのも事実で、紹介する基礎知識を頭に入れておくだけでも、将来の暮らしに少しは役に立つことがあるのではないかと思います。
私自身も中国が好きで中国語を勉強する傍らで、知識を常に更新することにより日々のモチベーションを保っています。
一人っ子政策や尖閣諸島問題等、中国の部分的な政策の報道についてはよく目にすることが出来ますが、いわゆる「近代史まとめ」がなかなか存在しないため、今回この記事を執筆することにしました。
捉え方は自由なので、この問題が世界にどう影響していくのかを一度考えてみてはいかがでしょうか?
まず、基礎的な情報から
中華人民共和国基礎情報
- 1949年10月1日成立
- 首都:北京
- 面積:約960万平方キロメートル:日本の約26倍(令和3年外務省ホームページ)
- 人口:約14億人:日本の約12倍(令和3年外務省ホームページ)
- GDP(国家全体):約101兆5986億元:日本の約3倍(2020年、中国国家統計局)
- GDP(一人当たり):約72,447元(暫定値):日本の約4分の1(2020年、中国国家統計局)
- アジア都市人口上位4位:1位重慶、2位上海、3位北京、4位天津
- 安全保障理事会(国際連合):常任理事(米・英・仏・ロ・中)
- 核保有国:核拡散防止条約(NPT)(米・英・仏・ロ・中以外の保有禁止)
基礎情報を見るだけでも、中国の様々な事情がわかってきます。
例えば、
- 国家全体のGDPは高いものの、一人当たりのGDPが低い。
- アジア人口上位4位を独占しているにもかかわらず、一人当たりのGDPが低い。
この2点から中国国内での格差が如何に激しいことが伺えます。
では、年代を追って、これまでの中国の歴史や政策を解説していきます。
中国近代史・政策年表
- 1979年:一人っ子政策開始
- 1997年:一国二制度開始
- 2005年9月:香港ディズニーランド開園
- 2008年:千人計画策定
- 2013年:習近平体制発足
- 2013年:「一帯一路」構想
- 2014年:ニューノーマル(新常態)移行発言
- 2015年11月:人民元がSDRに加わる
- 2016年1月:アジアインフラ投資銀行(AIIB)開業
- 2016年:米中貿易戦争開始
- 2016年6月:上海ディズニーランド開園
- 2016年7月:南沙諸島問題 国際法違反判決
- 2019年度末:中国湖北省武漢にて新型コロナウイルス発生
- 2020年7月1日:香港国家安全維持法成立
- 2021年:ユニバーサル・スタジオ北京開園
1979年:一人っ子政策開始
2014年まで実施された政策。
元々、自然災害や内戦等の諸問題で人口が安定しなかった中、人口増加政策を組み込んだことにより人口は急増。
食糧生産が人口増加に追い付くことが出来ず、一人っ子政策を開始。
出生率を抑えることに成功したものの、出生人口が減少し次世代の出生数に影響が出る等諸問題が勃発。
1997年:一国二制度開始
1997年イギリスから香港、1999年ポルトガルからマカオが返還。
それぞれ、香港特別行政区、マカオ特別行政区として独自の法律に基づき自治権を執行。
2005年9月:香港ディズニーランド開園
中華人民共和国としては初めての開業となるディズニーランド。
面積率は世界最小。
行ってみたーい!!(^ _ ^)
2008年:千人計画策定
千人計画とは国外の優秀な中国人研究者、外国人研究者を呼び寄せる政策。
日本においては、日本の科研費を受給しながら千人計画に参加している研究者について一時期言及され、問題となった。
日本の研究費を受給しながらという点は納得しがたいですが、中国の研究環境の方が優れていると考えている日本人研究者が多くなってきていることがわかります。
2013年:習近平体制発足
中国共産党中央委員会総書記として、習近平が就任。
以降、積極的な外交政策(「一帯一路」構想)を打ちだすこととなる。
2013年:「一帯一路」構想
中華人民共和国からヨーロッパにかけて経済圏を気付き上げようと積極的な政策方針がとられた。
主な政策内容は、インフラ整備の開発・売り込み。
個人的には、後に話すニューノーマルの移行に伴い、市場を国内から国外にシフトしていったのではと思っています。
世界のインフラを掌握できるとなれば、それ以上の強みはないでしょう。
世界的に見れば、「戦争」じみた脅威の一つです。
最近では、2017年にインドネシア政府が日本に協力要請していた高速鉄道計画が中国政府によって落札されたという不可解なニュースが問題になりました。
インドネシア政府が日本と手を切ったのか、中国側の圧が強かったのか真相は謎ですが、興味深いニュースです。
2014年:ニューノーマル(新常態)
2014年、習近平がニューノーマル(新常態)に移行しつつあると発言。
実際には2010年前後から経済成長率が落ちており、将来的に7%目標で「質の高い発展」をゆるやかに目指していこうというもの。
えっ、と思う方も多いかもしれませんが、つまり、中国国内のバブル景気は既に終わっているということです。
意外ではないでしょうか?
2015年11月:国際通貨基金(IMF)が人民元をSDR(特別引き出し権)に加える
SDRとは国際通貨基金(IMF)が発行している仮想通貨。
国際通貨基金(IMF)に加入している国に出資額に応じて配布されえている。
有事の際に、米ドル、ユーロ、円、英ポンドに交換することが出来、この構成に人民元が加わることとなった。
2016年1月 アジアインフラ投資銀行(AIIB)開業
中国によりアジアにおけるインフラ整備を目的に設立された。
「一帯一路」構想のためのインフラ整備資金の支援を担う形で設立されたとする見方が強い。
アジア開発銀行(AOB)の最大出資国である日本とアメリカは加入していない。
2016年~米中貿易戦争
貿易摩擦が顕著になっていたことから、2016年通商法301条に基づきトランプ政権化大統領権限で対中国制裁関税が行われた。
その後、両国関税の掛け合い貿易戦争が勃発したが、2022年1月15日に米中経済貿易協定の締結を行い表面上の問題は収束した。
2016年6月:上海ディズニーランド開園
世界最大のディズニーランド。
中華人民共和国としては香港に続き二番目の開業となります。
行ってみたーい!!(2回目)(^ _ ^)
2016年7月 南沙諸島問題 国際法違反判決
国防予算を増大させ、南シナ海で人工島を造成。独自に設定した9本の境界線(通称:九段線)に基づき、南シナ海のほぼ全域の主権を主張。
フィリピン政府が国連海洋条約に基づき提起、結果、常設仲裁裁判所により九段線の法的根拠はなしと判断。
尖閣諸島や南沙諸島の中国の主権が認められた場合、中国としては台湾を包囲することが出来るうえ、世界の主要航路さえも押さえることが出来るので、日本や東南アジアのみならず世界的にも脅威的な政策なのです。
尖閣諸島くらい渡して平和的に解決したら良いのにと考えている方も多いかもしれませんが、簡単な問題ではなく実は武器を使わない戦争といった感じの深い問題なのです。
2019年度末 中国湖北省武漢から新型コロナウイルス発生
2019年度末、世界で放送された武漢における新型コロナウイルスの発生。
ただし、現在でも発生源が中国であるかどうかについては真相が不明の状態。
武漢と言えばコロナの発生源とされていた市場の印象(こぎたない)が強い方も多いかと思いますが、実は中国を代表するメガシティで近代的な建物が多く建ち並ぶ街なのです。
私も中国文化に触れあってからイメージが変わりました。メディアの印象操作とは怖いものです。
2020年7月1日:香港国家安全維持法成立
すごく簡単に言うと、表向きには中国の治安維持を国全体で守っていきましょうね!!といったところ。
ただ、実際のところはこの法律が施行されたことにより、言論の自由が制限されたり、国家に対する犯罪の定義が広く深くなったりと、これまでできていた自由な活動が出来なくなる恐れがあるということです。
2021年 ユニバーサル・スタジオ北京開園
世界第7番目のユニバーサル・テーマパーク。
敷地面積は世界最大。
行ってみたーい!!(3回目)(^ _ ^)
結論、テーマパーク好きの私としては、世界の最小・最大のディズニーランドに早く行きたい。
そして、ユニバーサル・スタジオ北京にも行きたい!!笑
早く、コロナには落ち着いてほしいですね!