HSK新制度のレベル・内容について(現在のHSK6級と新HSK9級の比較)
《国际中文教育中文水平等级标准》の文中には、
《标准》将学习者中文水平分为“三等九级”
と記載されており、日本語に訳すると「3等9級に学習者のレベルを分ける」となります。
恐らく現行6級制度で実施してきたHSK(漢語水平考試)についても同規定に基づき、HSKもレベルが9級制度への変更を余儀なくされると思います。
また、内容について、驚くことに以降の文中に、
并以音节、汉字、词汇、语法四种语言基本要素构成“四维基准”,以言语交际能力、话题任务内容和语言量化指标形成三个评价维度,以中文听、说、读、写、译作为五项语言技能,从而准确标定学习者的中文水平。
と記載されていて、「4つの基準(音節、漢字、語彙、語法)、3つの評価次元(言語交流能力、話題業務内容、言語量)、5つの言語技能(リスニング、スピーキング、読解、作文、翻訳)を持って学習者のレベルを決める。」(意訳)と解釈できます。
現在のHSKでは「リスニング・読解・作文」3項目の評価項目が、新制度ではスピーキングと翻訳が増え5項目となっています。
また、評価次元を決めている言語量についても政府が発表しています。
下の表を見てください。
新制度と現行のHSKの語彙量について並べてみましたが、明らかに語彙量が増えています。
新しいHSK6級と現在のHSK6級の語彙量がほとんど同じ5000語程度になっているので、変更後のHSKの7級以上は確実に現在の6級よりも難しいということが言えます。変更後の9級の語彙量にあたっては、現在の6級の2倍以上となっています。
驚きの事実ですね。
昨年、HSK日本実施委員会でも、各メディアで、9級制度への変更を示唆していましたが、時期は明確にしていませんでした。
現時点(2021.4.1時点)で、HSK実施委員会はまだ正式に発表はしていませんが、ホームページ上で7月以降の試験情報が開示されていないことからも、現行6級制度は6月一杯で終了という可能性が大です。→2021.5月13日:記事最後に具体的な時期追記
引用:HSK 日本で一番受けられている中国語検定 (hskj.jp)
先程説明したように、高級に位置づけられている新制度のHSK7級以上は、語彙量からして現在のHSK6級よりも難しくなるので、現在のHSK6級を資格として必要な方は、早めに試験に申し込むことをおすすめします。
制度が変更される前に現行の6級をとっておくメリットを次のページでお伝えしています。